2008年記
しかしたとえ夫に不満があっても、私は一人で生きていく覚悟も度量もないチャチな女だ。
実家に帰るつもりは毛頭ない。何の資格もない。
アイツは一人になったが
たとえ私と子どもが家を出たとしても、アイツには関係ない。
『経済的に考えて、バツイチの誰かいれば再婚の意志もある。歳をとった時、誰も身寄りがないのは辛い』
アイツは私にこんなことを言ったが
離婚して離れて暮らす子供に、一生をかけて償うと誓っていた。今でも学校行事に参加し、子供の休日は元妻のアパートでずっと過ごす。
離婚する前と状況は全く変わらないのだ。
子供と自分の老後のため、休日を一緒に過ごす元妻と、いつかヨリを戻すような気もしてくる。
アイツが今、紙の上では一人だとしても。
私がに想いを残していると自覚していても。
私達がどうにかなることはないだろうと思っている。