仕事を転々として今は

オーバードーズ(おそらく)のあとは、いろんな職に就いたようだ。

 

しかしどれも続かなかった。

 

会社、社会は理不尽であふれているし、無駄なことであふれている。

様々なタイプの人とも一緒に働かなくてはならない。

高い税金も払わなくてはならない。

 

アイツはそれらに納得できなかった。なぁなぁとか適当とか非効率とか無駄とかは受け入れられない。

 

賢くて仕事のできるアイツには、仕事ができない人や合わない人と一緒に働くのは、苦痛だっただろう。

 

特性もあり、仕方がなかったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼はスロプロとしてギリギリの生計を立てている。数年前からその道にすすんだらしい。

 

スロプロは過酷だ。

食事もろくろくとらず、休日は無く、丸一日 台の前にいる。だから体を壊してばかりで、いつも体調が悪そうだ。

 

私は『辞めてほしい』と、たまに呟いてみる。

『辞めてどうしろと…?』と言うしかないアイツが不憫だった。

 

しかしその世界もこのご時世で成り立たなくなりつつあるらしい。

最近は新たな道を模索し始めたようだ。

そちらがうまくいけばいいなと心から願っている。