愛してくれた彼は
私の話をいつもちゃんと聞いてくれて、すごくいい話し相手になってくれた。とても楽しかった。
けど愛しているかといえば
申し訳ないが、それは違った。
同い年だからか、すごく仲の良い友達のような感覚だった。
彼が望んだいわゆる「恋人同士」というもの
には、ならなかった。
なれなかった。
私はそれを望まなかった。
彼は私にとって
Likeであり
Loveではなかった。
今は交流が復活しているが、一時 疎遠になっていた。一旦離れたあとに数年経ってから彼が連絡をくれて復活したのだが、それがいつ頃だったか覚えていない。
どんなメールが来たのかも覚えていないし、その後いつ会ったのかも覚えていない…
『貴方の愛情に応えられないです』
といった類いの話をして、それでお互いのスタンスが変わったタイミングがあったと思うけど
それがいつどんなふうだったかも覚えていない。
しかし
それ以降も優しさは変わらなかったし、会いにも来てくれた。
『いつも私に優しくしてくれるんだね』
『だって君だもの』
私が私でいていい
と肯定してくれる。
彼は
私が何かをしてあげるから、私に優しくしてくれるわけではない。
ずっと昔
『君の個性が好き』
と言ってくれたこともあった。とても嬉しかった。
いつも話を聞いてくれて
いつも味方になってくれて
愛を与えてくれる人。
アイツと正反対。