【アーカイブ⑭】

2008年8月23日記

 

 

 

アイツは『死』に憧れを持っている。
自分で自分の命を終わらせたいと思っている。


なんのために生きてるのか?って、出会った時には既にそんなふうに考えていた。


普通の若者とちょっと違う10代を過ごしたらしいから、そのせいなのか。

 

いつも生き急いでいるのだ。

 

離婚する前後は、かなり精神的にまいったらしいので、いつもより更に強く考えていたようだった。


何のために生きてるのか?
なんで死んだらダメなのか?
ベッドの上で私にきく。


アタシが君に死んで欲しくないから。


私はシーツの中で背中を向けたまま、答えた。


無責任だよ。


アイツは私に言った。






どんな言葉も、彼を納得させるものにはならない。